ニューヨークのホリデーシーズンを彩る巨大ツリー

「ロックフェラー・センターのクリスマスツリー」

 

寒さが厳しくなりつつある12月は、街中が美しいイルミネーションやクリスマスのデコレーションで彩られ、人々の心を暖かくしてくれる素敵な季節。
とくに「ロックフェラー・センター(Rockefeller Center)」のクリスマスツリーは、ニューヨーク州郊外から生のモミの木が切りだされた高さ30mを超える巨大な光のモニュメント。
点灯式には世界のニュースになる世界一のクリスマスツリーです。

 

ビル建築労働者の感謝を小さなツリーに託して

 

実は、この巨大ツリーが、最初は6mの小さなツリーだったというのはご存知ですか?
1929年、ウォール街では株価が大暴落。
マンハッタンでも、新しいビルの建築計画がほぼ中止となり、建築労働者が大量に失業しました。
そんな中、ロックフェラーは、1930年、労働者を救済するためにロックフェラーセンターの建設を断行し、建築までの9年間で75,000人の労働者を雇いました。
建築労働者たちは職があることに感謝を込めて、1931年のクリスマスイブの給料日、お金を出し合い6mの小さなクリスマスツリーを飾ったのが始まりでした。

 

 

 

 

世界恐慌を乗り越え輝き続ける美しさに共感!

 

以来90年、変わらず輝き続けるロックフェラーツリー。
今、世界は新型コロナの感染拡大によって新たな経済不安に突入しています。
私たちも大恐慌時代に生きた人々のように、不安の中で生まれた感謝の気持ちや将来の希望の象徴として、ロックフェラーツリーのような形で未来に残すことができたら素敵ですね。